コミック
機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―
『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』とは
『機動戦士Ζガンダム デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』は、ことぶきつかさ氏の漫画作品。
角川書店の雑誌『ガンダムエース』および『ガンダムエース増刊 Ζガンダムエース』にて連載された。
アニメ映画『機動戦士Ζガンダム A New Translation』シリーズに基づく外伝作品で、テレビ版『Ζガンダム』とはパラレルの関係にある。
「カイレポ」と略称されている。
『機動戦士Ζガンダム』の出来事であるグリプス戦役を舞台に、カイ・シデンの視点から描いたサイドストーリー形式の作品。
主人公のカイがジャーナリストであることから、ガンダム作品では珍しくモビルスーツがあまり登場せず、戦闘描写は皆無に近い。
ストーリーはカイとゲストキャラクターとの会話で構成されている(密室劇が多いのも特徴である)。
主にカイの視点を通した原作アニメの裏側を描いており、脇役や劇場版に登場しなかったキャラクターに焦点を当てた内容となっている。
当初のプロットでは、『機動戦士ガンダム』から『Ζ』に至る間のアムロ・レイの苦悩を、カイが垣間見るというものであった。
この企画自体はサンライズ側から許可されなかったが、一方でカイを主人公にしてはと打診されたことから現在の形になった。
また、著者のガンダム漫画は『いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!』などパロディ作品が印象に強いが、本人は「本当はファーストガンダムのキャラクターが登場するシリアスなストーリーものをやりたかった」と単行本で述べており、作劇面でその意志が反映された作品といえる。
『Ζ』本編でカイはエゥーゴやカラバに直接参加せず独自の行動を続けていたが、この作品では後半から事実上カラバの一員として活躍している。
なお、単行本1巻の巻末ではアニメでカイを演じた古川登志夫氏とことぶき氏の対談、第2巻ではクワトロ(シャア)を演じた池田秀一氏をはじめ各話数に登場したゲストキャラの声をあてた声優陣からのコメントが収録されている。
連載終了後も、『ガンダムエース』2007年3月号および2009年1月号にて外伝作品が不定期に掲載された。
機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-(1) (角川コミックス・エース)
機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー -カイ・シデンのレポートより-(2) (角川コミックス・エース)
機動戦士Zガンダム デイアフタートゥモロー カイ・シデンのレポートより 1-2巻セット
あらすじ
一年戦争後のティターンズの台頭は、地球連邦政府そして地球連邦軍内部を腐敗させる原因となった。
これにより、反ティターンズ組織エゥーゴが結成されるのはもはや必然であった。
このティターンズとエゥーゴの間に行われたグリプス戦役の裏側を、フリージャーナリストのカイ・シデンのレポートが明らかにする。
カイ・シデンとは
カイ・シデン(Kai Shiden)は、アニメ『機動戦士ガンダム』『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダムUC』に登場する架空の人物。
宇宙世紀0061年生まれ。
声優は古川登志夫氏。
名前は第二次世界大戦中に開発された戦闘機である「紫電改」が由来となっている。
社会復帰プログラムの援助を受け、ベルファスト大学でジャーナリズムを専攻。
通信社勤務を経てフリーのジャーナリストへと転向する。
戦後の代表的な著作は『巨人達の黄昏~グリプス戦役(ペガサスプレス)』『天国の中の地獄(ファントムグラフィックス)』『月の専制君主たち(ABCパブリック)』『木星航路(汎地球圏進捗ジャーナル)』。
『月の専制君主たち』はアナハイム・エレクトロニクスを始めとする月資本への痛烈な批評として知られる。
『Z』でのいくつかの謎をスッキリ解消
アムロの乗機となる非ガンダムモビルスーツ・ディジェ
『Z』をご覧になったことがある人は、疑問に思ったのではないだろうか。
残念ながらアニメではそのことにほとんど触れていない。
だが本作では、アムロが非ガンダムタイプに乗った納得の理由が描かれている。
本作においてはただの1エピソードに過ぎないが、これだけで正史となる理由には十分である。
バンダイ(BANDAI) ROBOT魂 -ロボット魂-(Ka signature) 〈SIDE MS〉 ディジェ『機動戦士Zガンダム』(魂ウェブ商店限定)
ジャブローで捕らえられたカイとレコア
『Z』をご覧になったことがある人は、疑問に思ったのではないだろうか。
何故ジャブローでカイとレコアが一緒に投獄されていたのか、と。
こちらについても、残念ながらアニメではほとんど触れていない。
しかし本作でも、それほど詳細に描かれているわけではない。
ただ捨てると分かっているジャブローで、スパイを一緒に投獄しようが何の問題もないという事情は、本作を読んではじめて分かることなのかもしれない。
シャアのダカール演説
ティターンズに傾きかけた世論を一気にエゥーゴ側へ引き寄せた、有名なシャアのダカール演説。
あれほど渋っていたシャアの背中を、最後にひと押ししたのが実はカイである。
こちらも残念ながらアニメでは描かれていない。
だが本作では、大のジオン嫌いのカイがシャアを説教し背中を押したことで、最終的にシャアはエゥーゴの神輿に乗る覚悟を決めている。
アニメ『Z』では優柔不断で知られるシャアだが、実は相当な政治的駆け引きの渦中にいたことが垣間見れるエピソードだ。
またシャアが連れてきたシンタとクムが、どうしてそうなったかも描かれているから面白い。
ガンダムをより深く知りたい人には、オススメのコミックだ。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎