#4
停滞する思考に一石を投じる苦言
声にできない本音を言葉に…
何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。
感じていても声にするのが憚られる言葉がある。
それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。
だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。
本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。
しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。
本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。
水戸光圀(天地明察より)
珍しい物好きで学問にも理解がある名君。
『水戸黄門漫遊記』があまりにも有名でそのイメージが強いが大日本史の編纂に心血を注いだ勤王の士。
水戸藩の勤王の士風は彼が確立したと言っても良い。
若い頃は辻斬りをしていたこともあって血の気の多い人物。
算哲の良き理解者のひとりである光圀が、改暦の重要性を説いた時のひと言。
光圀:戦国の世が終わり 天守閣もなくなり
何が変わった?
算哲:戦がないのはありがたきこと
されど 泰平の日だまりに遊び
刀を用いぬ真剣勝負まで
禁じられているような…
それを聞いた光圀は算哲へこう語りかける。
まさに天下泰平とは…
闘う気概を忘れさせ
ぬくぬくとした暮らしに溺れ
羽ばたく意欲を奪うものでもある
すなわち…
新しい息吹を消すことだ
このままでは この大和は滅んでしまうのう
今我々が享受している平和とは、先人たちの命の上に成り立つものだ。
先人たちが必死の思いで築き上げてくれた平和というのは、大変ありがたいものである。
だが、せっかく苦労して得た平和も時が過ぎれば怠慢に変わるのか…
そこで著者は考える。
怠慢となってしまった原因は、変わることで起こる事象から責任逃れしてきた人間のツケなのではないだろうか。
何かを変えようと思えば、それなりに波風は立つだろう。
波風が立てば、その煽りを受けるであろう人間が少なからずいる。
それを嫌った無責任さが、今の怠慢を生んでしまった。
我々はそのツケを精算して、責任を果たすべき時にいる。
今こそ、刀を用いぬ真剣勝負が必要な時である。
偉大なる先人たちの遺産を食い潰すだけの過去とは決別すべきだ。
そして決別すべきは今。
これ以上、新しい息吹を消してはいけない。
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